メニュー メニュー
診療時間
午前 9:00 ~ 12:00
午後 14:00 ~ 18:00

※休診日 / 木曜日午後、土曜日午後、日曜、祝日

※火曜、水曜は女性医師診察可

ブログ

HOME > ブログ > 糖尿病と言われたら
総合内科

糖尿病と言われたら

── 予備軍の方も知っておきたい基礎知識と、最初の一歩 ──


「血糖値が高い」と言われた方へ

健康診断や人間ドックで「血糖値が高めです」「糖尿病の疑いがあります」と指摘される方が増えています。一方で、「自覚症状があまりない」「甘いものはそんなに食べていないのに」といった理由から、そのまま放置されてしまうことも少なくありません。

糖尿病は、放っておくと将来的に失明・腎不全による透析・足の壊疽・脳卒中や心筋梗塞といった重大な合併症につながる可能性がある一方、早期から適切に対策をすることでこうしたリスクを大きく減らすことが期待できる病気です。この記事では、「糖尿病とは何か」「予備軍とは何が違うのか」「何から始めればよいのか」について、できるだけわかりやすくお伝えします。


糖尿病とはどんな病気か

食事からとった炭水化物は消化されてブドウ糖となり、血液の中に入ります。この血液中のブドウ糖の濃度が「血糖値」です。血糖値が上がると、膵臓(すいぞう)から「インスリン」というホルモンが分泌され、ブドウ糖を筋肉や脂肪・肝臓などに取り込ませて血糖値を下げる働きをします。

糖尿病は、このインスリンの働きが「足りない」「効きにくい」状態が続くことで、血糖値が慢性的に高くなっている病気です。

糖尿病にはいくつかのタイプがありますが、日本人の大部分は「2型糖尿病」に分類されます。1型糖尿病は主に自己免疫の異常で膵臓のインスリンを出す細胞が壊れてしまうタイプで、若い方にも起こります。一方、2型糖尿病は遺伝的な体質に、食事・運動不足・肥満・ストレスなどの生活習慣が重なって起こるタイプです。この記事では、一般的に多い2型糖尿病と、その前段階である「糖尿病予備軍(境界型)」を中心にお話しします。


検査結果の見方:血糖値とHbA1c

健康診断の結果には「空腹時血糖」と「HbA1c(ヘモグロビン・エーワンシー)」という項目が記載されていることが多いと思います。空腹時血糖は早朝の空腹時に測定した血糖値、HbA1cは過去1〜2か月間の平均的な血糖の状態を反映する指標で、「最近の血糖コントロールの成績表」のような役割を持っています。

これらの数値が一定の基準を超えた場合に「糖尿病」と診断されますが、厳密な診断は複数回の検査結果と症状などを総合して医師が行うものです。一方、血糖値やHbA1cが正常よりやや高めではあるものの糖尿病とまでは言えない段階を「糖尿病予備軍」「境界型糖尿病」と呼びます。この段階で生活習慣を整えることができれば、本格的な糖尿病への進行を抑えられる可能性が十分あります。


なぜ糖尿病を放っておくと危険なのか

血糖値が高い状態が長く続くと、全身の血管や神経が少しずつ傷ついていきます。代表的な合併症として、目の網膜の血管が傷んで視力低下や失明につながる「網膜症(もうまくしょう)」、腎臓の血管が傷んで尿にたんぱくが出るようになり最終的には透析が必要になることもある「腎症(じんしょう)」、手足のしびれや感覚低下・足の潰瘍などにつながる「神経障害」の3つが特に知られており、これらは「糖尿病三大合併症」と呼ばれます。

さらに、糖尿病は動脈硬化を進めやすくするため、心筋梗塞・狭心症・脳梗塞といった命に関わる病気のリスクも高めます。

怖いのは、これらの合併症が「痛みや自覚症状が少ないまま」じわじわと進行してしまうことがある点です。だからこそ、症状がない今の段階から、血糖と生活習慣を整えることが重要になります。


食事の見直し:完璧を目指さず、続けられることから

糖尿病の予防・治療の基本は、まず食事と運動です。難しく考えすぎず、「続けやすい工夫」から始めることがポイントです。

主食の量とタイミングについては、ご飯・パン・麺などは血糖値に大きく影響します。いきなり「糖質ゼロ」を目指す必要はなく、まずは「今の量から少し減らす」「おかわりをやめる」といった小さな一歩がおすすめです。夜遅い時間のまとめ食いは血糖だけでなく体重にも影響しやすいため、できれば夕食は就寝の2〜3時間前までに済ませるのが理想的です。

何を増やすかも大切な視点です。野菜・きのこ・海藻類を増やすと食物繊維がとれ、血糖の上昇がゆるやかになります。おかずから先に食べて主食は後から食べる「食べる順番の工夫(ベジファースト)」も有効とされています。甘い飲み物(ジュース・甘いコーヒー飲料・スポーツドリンクなど)は食事とは別に余分な糖分をとってしまう原因になります。毎日飲んでいたものを週に数回に減らすだけでも、積み重なると大きな違いが生まれます。


運動:特別なことより「続けられること」

運動は筋肉にブドウ糖を取り込ませ、血糖値を下げる上で大きな役割を果たします。また、体重管理や血圧・脂質の改善にも役立ちます。速歩きのような有酸素運動を1日合計30分程度・週5日を目安に(こま切れでも構いません)、生活の中でエレベーターより階段を使う・一駅分歩くなどの積み重ねも有効です。可能であれば軽い筋力トレーニングを週2〜3回加えると、糖の利用効率がさらに良くなることが知られています。

膝や腰に痛みがある方は、無理な運動が逆効果になることがあります。当院では内科だけでなく整形外科・リハビリテーション科も対応しているため、関節の状態に合わせて「痛みを悪化させない範囲でできる運動」を一緒に考えることができます。


薬物療法:怖がりすぎず、過信もしない

生活習慣の改善だけでは血糖コントロールが難しい場合、血糖を下げる薬を使うことがあります。薬にはインスリンの分泌を助けるもの、インスリンの効きをよくするもの、糖の吸収をゆるやかにするもの、尿と一緒に余分な糖を排出するものなど、さまざまなタイプがあります。大切なのは、「薬を飲む=生活習慣は気にしなくてよい」ということではなく、生活習慣を整えた上で必要な方に適切な薬を組み合わせていくという考え方です。

「薬を飲み始めたら一生やめられないのでは」という不安もよくお聞きします。実際には、体重や生活習慣が改善し血糖コントロールが安定してくれば、薬の種類や量を減らしたり、状況によっては中止を検討できる場合もあります。自己判断で中断せず、主治医と相談しながら調整していくことが重要です。


当院でのフォロー:一人で抱え込まない

糖尿病やその予備軍が疑われる場合、当院では血糖値・HbA1c、血圧・脂質(コレステロール・中性脂肪)、腎臓の状態(尿検査・血液検査)、足のしびれや傷の有無などを定期的に確認しながら経過を追っていきます。目の合併症が疑われる場合は、眼科への紹介も含めて対応します。

数値のチェックだけでなく、食事・運動の状況、お仕事や生活のリズム、薬の効果と副作用などを一緒に振り返りながら、必要に応じて治療方針を微調整していきます。血糖だけを切り離して見るのではなく、血圧や脂質・体重・生活背景も含めてトータルで把握することを大切にしています。


「まだ糖尿病じゃないから大丈夫」ではなく

糖尿病予備軍や境界型の段階では自覚症状がほとんどないため、「そのうち何とかしよう」と後回しになりがちです。しかし、このタイミングで生活を少し整えることができれば、本格的な糖尿病への進行を防いだり遅らせたりできる可能性が高くなります。

「健診で血糖値やHbA1cが高めと言われた」「体重やおなか周りが増えてきた」「家族に糖尿病の方がいて自分も心配」——そんな不安がある方は、まだ症状がないからこそ、一度ご相談いただければと思います。

「完璧な糖質制限をする」「急に激しい運動を始める」といった無理は必要ありません。その方の生活に合わせて「これならできそう」という小さな一歩を一緒に見つけ、続けていくお手伝いができればと考えています。


友成第二医院(文京区護国寺)/内科・整形外科・リハビリテーション科

前の記事へ
次の記事へ
一覧へもどる

Reservations and Access

ご予約・アクセス

医療法人社団護友会 友成第二医院

〒112-0012 東京都文京区大塚5-40-18
 友成フォーサイトビル1F

アクセス:
東京メトロ有楽町線 護国寺駅 徒歩2分

外観のイメージ
診療時間
午前 9:00 
〜 12:00
午後14:00 
〜 18:00

※休診日 / 木曜日午後、土曜日午後、
日曜、祝日

※火曜、水曜は女性医師診察可