片頭痛・肩こり・緊張型頭痛
── デスクワーク頭痛でお悩みの方へ ──
よくある「デスクワーク頭痛」
デスクワーク頭痛に悩む方は少なくありません。長時間パソコンに向かっていると、 肩や首がガチガチにこり、夕方になると頭が重い・締めつけられる感じがする—— という方も多いのではないでしょうか。一方で、「ズキズキする痛み」「吐き気を伴う強い頭痛」は、同じ「頭痛」でも片頭痛の可能性があり、原因も対処も少し異なります。
頭痛は「よくある症状だから」と市販薬でその場をしのいでいる方も多いのですが、頭痛のタイプを正しく把握することで、日常生活への影響をずいぶん減らすことができます。この記事では、デスクワークとの関係が深い「緊張型頭痛」と「片頭痛」の違い、日常生活の工夫、受診の目安についてお伝えします。
緊張型頭痛の特徴
緊張型頭痛は、日本人で最も多いタイプの頭痛とされています。頭の両側が「ギューッと締めつけられる」ような鈍い痛みが特徴で、肩こり・首こりを伴うことが多く、デスクワークやスマートフォンの操作など同じ姿勢が長時間続くと出やすい傾向があります。ストレスや睡眠不足・疲労でも悪化しやすく、夕方から夜にかけて症状が強くなる方が多いです。
痛みの仕組みとしては、頭・首・肩の筋肉が緊張して血流が悪くなり、筋肉内に疲労物質がたまることで痛みが生じると考えられています。片頭痛のように「動くと悪化する」ということは少なく、多少体を動かしても痛みの程度はあまり変わらないことが多いのが特徴のひとつです。
片頭痛の特徴
片頭痛は、こめかみ付近がズキズキと脈打つように痛み、日常生活に支障をきたすことも多い頭痛です。片側または両側のこめかみから目のあたりにかけて4〜72時間ほど続くことが多く、階段の上り下り・歩行・頭を振るなど体を動かすと痛みが悪化しやすい点が、緊張型頭痛との大きな違いです。光・音・においが辛く感じられ、吐き気を伴うこともあります。
片頭痛は「ストレスが続いた後に緊張がほどけたタイミング」で起きやすいことが知られており、仕事の繁忙期が終わった週末や、長期休暇の初日に頭痛が出るという方も少なくありません。これは「リラックス頭痛」とも呼ばれ、ストレスホルモンの急激な変動が引き金になると考えられています。寝すぎ・空腹・アルコール・天候の変化なども誘因になることがあります。
片頭痛は脳の神経や血管の働きに関わる病気であり、筋肉の緊張とは別のメカニズムで起きます。そのため、緊張型頭痛に効く市販の鎮痛薬が片頭痛には効きにくかったり、逆に飲みすぎることで「薬物乱用頭痛」という新たな頭痛を引き起こしてしまうこともあります。
緊張型頭痛と片頭痛の見分け方
両者は混在していることも多く、「自分の頭痛がどちらのタイプかわからない」という方は珍しくありません。大まかな目安として、締めつけられるような両側性の痛みで動いても悪化しない場合は緊張型頭痛、ズキズキする拍動性の痛みで動くと悪化し吐き気を伴う場合は片頭痛の可能性が高いといえます。ただし、同じ方が両方の頭痛を持っていることもあるため、「なんとなく違うタイプが混じっている気がする」という感覚があれば、一度受診して整理することが有効です。
デスクワークで悪化させないための工夫
緊張型頭痛の予防には、姿勢と休憩の取り方の見直しが有効です。1時間に1回は立ち上がって肩・首を軽く動かす、画面の高さ・椅子の位置・キーボードとの距離を見直す、枕の高さや寝姿勢を整えて睡眠中の首・肩への負担を減らすといった工夫が、症状の軽減につながります。首や肩の筋力を整えるストレッチや運動習慣も、慢性的な緊張型頭痛の改善に役立つことが知られています。
片頭痛の方は、光の刺激や画面のちらつきが誘因になることもあるため、ブルーライトカット眼鏡の使用や画面の明るさ調整が有用です。また、不規則な睡眠・食事の抜き・過度の疲れなど、生活リズムの乱れが片頭痛を引き起こしやすくします。「誘因をなるべく減らす生活習慣」を意識することが、発作の頻度を下げることにつながります。
こんな場合は早めに受診を
次のような状況がある場合は、市販薬で対処し続けるのではなく、一度医療機関で頭痛のタイプを確認されることをおすすめします。
- 市販薬を週に何度も飲まないと仕事や日常生活が続けられない
- 吐き気を伴う強い頭痛が繰り返す
- 頭痛の頻度が増えてきた・以前より長引くようになってきた
また、次のような場合はできるだけ早急に受診または救急受診を検討してください。
- 今まで経験したことのないような突然の激しい頭痛(雷が落ちたような痛み)
- 頭痛とともに手足のしびれ・力が入りにくい・ろれつが回らないといった症状が出た
- 発熱・首の硬直・意識の変化を伴う頭痛
こうした症状は、くも膜下出血・脳梗塞・髄膜炎など、緊急対応が必要な病気のサインである可能性があります。
当院での頭痛診療について
当院では、「頭痛が続いている」「市販薬が効きにくくなってきた」「自分の頭痛がどのタイプかわからない」といったご相談を内科・総合診療の立場からお受けしています。問診で頭痛の性質・頻度・持続時間・伴う症状・生活習慣などを丁寧に確認し、必要に応じて血圧測定・血液検査・頭部CT・MRIなどの画像検査(当院で対応が難しい検査は近隣の医療機関と連携して行います)を組み合わせて、頭痛の原因を整理します。
片頭痛と診断された場合は、発作時に使う治療薬の選択だけでなく、頻度が多い方には予防薬の検討も行います。緊張型頭痛の場合は、薬による症状緩和に加えて、姿勢・運動・睡眠などの生活習慣の見直しや、肩・首のリハビリテーションについても相談できます。整形外科・リハビリテーション科も併せ持つ当院の特性として、肩こり・首こりが強い方の筋肉のコンディション改善も含めたアプローチが可能です。
薬物乱用頭痛(市販薬の飲みすぎで頭痛が悪化している状態)が疑われる場合も、急に薬をやめるのではなく、適切な減薬の進め方を一緒に考えていきます。
「いつもの頭痛だから」と放置しないで
「頭痛くらいで病院に行くほどでもない」「毎日のことだから仕方ない」と感じている方も多いと思います。しかし、頭痛のタイプを正しく把握して適切な対処を続けることで、痛みの頻度や強さをずいぶん減らすことができます。
「市販薬が効かなくなってきた」「最近頭痛が増えてきた気がする」「吐き気を伴う頭痛が繰り返す」——そんな気になるサインがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。
友成第二医院(文京区護国寺)/内科・整形外科・リハビリテーション科