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内科整形外科総合内科

春分の日に見直す「体のバランス」と三半規管の健康

── 季節の変わり目のめまい・ふらつきに備えて ──


春分の日、あなたの体のバランスは整っていますか?

3月20日は春分の日。昼と夜の長さが同じになる、季節の大きな節目です。護国寺境内の桜もいよいよ咲き始め、大塚・目白台・雑司ヶ谷エリアの街並みも少しずつ春の色に変わってきました。

この時期に増えるご相談のひとつが「なんとなくふわふわしためまい」です。「グルグル回る感じではないけれど、なんとなく頭がぼんやりする」「立ち上がったときにふらっとする」「歩いていると真っすぐ歩けない気がする」——こうした訴えが、季節の変わり目に増える傾向があります。この記事では、なぜ春先にめまいが起きやすいのか・どう対処すればよいかについてお伝えします。


なぜ春先にめまいが起きやすいのか

めまいとひとことで言っても、その原因はさまざまです。春先に多いめまいの背景としてまず挙げられるのが、自律神経の乱れです。このブログの「自律神経失調症とは」の記事でもお伝えしたように、寒暖差が激しい時期は交感神経と副交感神経の切り替えが乱れやすく、血圧の変動・血流の不安定さが「ふわふわ感」として現れることがあります。

特に内耳(三半規管・耳石器)は血流の影響を受けやすい器官です。寒暖差による血管収縮・拡張が繰り返されることで内耳の血流が不安定になり、バランス感覚の乱れが生じることがあります。「寒い日の翌日に暖かくなると、なんとなくふらつく」という経験がある方は、このパターンに当てはまっている可能性があります。

また、春は花粉症による睡眠の質の低下・年度替わりのストレス・生活リズムの変化なども重なりやすい時期です。このブログの「慢性的なだるさ・疲れが取れないときに」の記事でもお伝えしたように、睡眠不足や疲労の蓄積は自律神経をさらに乱し、めまいを悪化させる要因になります。


めまいの種類と原因を知っておく

めまいには大きく3つのタイプがあります。回転性めまい(「グルグル回る」感覚)、浮動性めまい(「ふわふわ・ぼんやりする」感覚)、立ちくらみ(起立性低血圧)(立ち上がったときに一瞬目の前が暗くなる)です。

春先に多いのは浮動性めまいと立ちくらみです。ただし、めまいの原因は内耳の問題だけでなく、高血圧・低血圧・貧血・甲状腺疾患・脳の問題など多岐にわたります。このブログの「血液検査の読み方」の記事でお伝えしたように、貧血や甲状腺機能の異常はめまい・ふらつきの見落とされやすい原因のひとつです。

特に次のようなめまいは、早めに医療機関で評価することが重要です。突然の激しい回転性めまい(良性発作性頭位めまい症・メニエール病・前庭神経炎など)、頭痛・嘔吐・手足のしびれ・言葉のもつれを伴うめまい(脳卒中の可能性)、繰り返す回転性めまいに難聴・耳鳴りが伴う(メニエール病の可能性)——こうした場合はすぐに受診してください。


三半規管と「バランス感覚」のしくみ

「バランス感覚」を司る主役は、内耳にある三半規管耳石器です。三半規管は頭の回転を、耳石器は重力の方向や直線的な動きを感知します。この2つが目からの視覚情報・足の裏からの体性感覚情報と組み合わさることで、私たちは「今自分がどの向きにいるか」を瞬時に把握できます。

加齢とともにこれらの機能は少しずつ低下し、このブログの「フレイル・サルコペニア」の記事でお伝えしたように、筋力の低下と合わさることで転倒リスクが高まります。「最近つまずきやすくなった」「暗い場所でふらつく」という方は、筋力だけでなくバランス感覚の低下も関係しているかもしれません。


自宅でできるバランス感覚のセルフチェックとケア

セルフチェック(片足立ちテスト)として、壁や椅子のそばで安全を確保した上で、片足で何秒立っていられるかを試してみてください。目安として、60代で15秒・70代で10秒程度が平均とされています。左右差がある場合も要注意です。

日常でできるバランストレーニングとして、かかと上げ・つま先立ちをゆっくり繰り返す、目を開けた状態での片足立ちから始めて慣れてきたら目を閉じて挑戦する(必ずつかまれる場所の近くで)、ゆっくりとした動作での椅子の立ち座りを繰り返す——こうした取り組みが三半規管・体性感覚・筋力を同時に鍛えることにつながります。

自律神経を整える生活習慣として、起き上がりはゆっくり段階的に(頭を上げてから足を床に下ろす)、朝は急に動かず少し時間をとる、水分補給をこまめに行う(特に起床後の一杯の水)、規則正しい睡眠と食事のリズムを保つことが有効です。


こんな場合は早めに受診を

次のような場合は、「春だから仕方ない」と放置せず、早めにご相談ください。

  • めまい・ふらつきが2週間以上続いている
  • 難聴・耳鳴りを伴うめまいが繰り返す
  • 頭痛・手足のしびれ・言葉のもつれを伴う
  • 転倒してしまった・転倒しそうになることが増えた
  • 立ちくらみが頻繁で、日常生活に支障が出ている

特に脳卒中のサインとなる「突然の激しいめまい+頭痛・しびれ・言語障害」は緊急対応が必要です。すぐに救急受診してください。


当院での対応について

当院では、「最近ふらつきが気になる」「季節の変わり目にめまいが出やすい」「転倒が心配になってきた」といったご相談を、内科・整形外科・リハビリテーション科が連携した立場からお受けしています。

問診・血圧測定(起立時を含む)・血液検査(貧血・甲状腺・血糖など)などで内科的な原因を評価し、バランス機能や筋力の状態を整形外科・リハビリテーション科の視点から確認します。耳鼻科的な評価や脳神経外科的な精密検査が必要と判断した場合は、適切な医療機関へご紹介します。

春分の日を節目に、ご自身の「体のバランス」を一度見直してみてはいかがでしょうか。護国寺・目白台・雑司ヶ谷・大塚・東池袋エリアの皆様のご相談を、いつでもお待ちしています。


友成第二医院(文京区護国寺)/内科・整形外科・リハビリテーション科


参考

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