メニュー メニュー
診療時間
午前 9:00 ~ 12:00
午後 14:00 ~ 18:00

※休診日 / 木曜日午後、土曜日午後、日曜、祝日

※火曜、水曜は女性医師診察可

ブログ

HOME > ブログ > 新年度を健やかに迎えるために
内科消化器総合内科

新年度を健やかに迎えるために

── 春の胃腸不調と自律神経の関係 ──


環境の変化が「おなか」に出やすい季節です

桜が咲き始めるこの季節は、新生活のスタートとともに、心も体も環境の変化にさらされやすい時期です。新しい職場・学校・生活リズムへの適応は、知らず知らずのうちに「頑張りすぎ」の状態を生み出します。そしてその影響が最も出やすい場所のひとつが、「おなか」です。

「なんとなく食欲がわかない」「朝になるとおなかが痛い」「この時期だけ下痢や便秘が続く」——こうした訴えは、春先の外来でとても多くみられます。「気のせいかな」と思いながら様子を見ている方も多いのですが、その背景には脳と腸の深い関係が関わっていることがあります。この記事では、春の胃腸不調と自律神経の関係、そして日常でできるセルフケアについてお伝えします。


「脳」と「腸」が影響し合うしくみ——脳腸相関とは

医学的には、脳と腸が自律神経やホルモンなどを介して双方向に影響し合う現象を「脳腸相関」と呼びます。精神的なストレスがかかると自律神経のバランスが乱れ、胃酸の分泌や腸の動きが変化し、胃痛・便秘・下痢などが生じることがあります。一方で、腸内環境の乱れや腸の過敏性が高まると、その情報が神経を通じて脳に伝わり、気分の落ち込みや不安に関与する可能性も指摘されています。

検査で明らかな異常が見つからないのに胃もたれや腹痛・便通異常が続く「機能性消化管障害」(機能性ディスペプシアや過敏性腸症候群など)では、こうした脳腸相関が大きく関わっていると考えられています。このブログの「過敏性腸症候群(IBS)」や「逆流性食道炎」の記事でもそれぞれの病態をお伝えしていますが、春先の不調はその典型的なパターンのひとつです。

「ストレスのせいでおなかが弱い」と思っていた方の症状が、生活習慣の見直しで改善するケースは実際に多くあります。「気のせい」でも「弱い体質」でもなく、脳と腸のつながりから起きている、れっきとした体のサインです。


今日からできる自律神経とおなかのセルフケア

いずれも「必ず効く」というものではありませんが、無理のない範囲で続けることで、自律神経や胃腸への負担軽減に役立つ場合があります。

☆朝、温かい飲み物で体を目覚めさせましょう。起床後に白湯や温かいお茶をゆっくり飲むと、胃腸が温まり眠っていた体を活動モードに切り替える助けになります。体を急に冷やさず少しずつ水分を補給することで、一日のスタートを穏やかに迎えやすくなります。

☆「3秒吸って6秒吐く」ゆっくり呼吸も有効です。緊張や不安を感じたとき、鼻から3秒かけて吸い、口をすぼめて6秒かけて吐き出す呼吸を数回繰り返すと、副交感神経が働きやすくなるとされています。このブログの「自律神経失調症とは」の記事でお伝えしたように、呼吸は自律神経を整える最も手軽なアプローチのひとつです。深い呼吸は全身の緊張を和らげ、胃腸の血流や動きが整う一助になることがあります。

☆発酵食品と食物繊維を意識して摂ることも大切です。納豆・味噌・ヨーグルトなどの発酵食品や、野菜・海藻・豆類などに含まれる食物繊維は、腸内環境を整える食事として注目されています。腸内環境が整うことで自律神経のバランスにも好影響が出る可能性があると、近年の研究で示されています。このブログの「便秘」の記事でもお伝えしたように、食物繊維は種類によって腸への効果が異なるため、水溶性(海藻・果物・オートミールなど)と不溶性(野菜・穀類など)をバランスよく取り入れることが大切です。


春の胃腸トラブルで気をつけたいサイン

春先の一時的な胃もたれやお通じの乱れは多くの方に見られる変化ですが、次のような場合は早めに医療機関に相談することをおすすめします。

  • 痛みや不快感が長く続く、またはだんだん強くなっている
  • 体重減少・黒色便・血便・発熱など他の症状を伴う
  • 市販薬や生活習慣の工夫だけでは改善しない
  • 初めて経験する強い痛み、またはこれまでと明らかに違う症状がある

こうした場合は、自己判断で様子を見続けるより、早めに評価することで重大な疾患を見落とさずに済みます。特に血便・黒色便・体重減少を伴う場合は、消化管の器質的な病気(ポリープ・潰瘍・がんなど)の可能性を除外するための検査が必要です。


こんな症状は「機能性消化管障害」かもしれません

「検査で異常なし」と言われたのに胃もたれや腹部不快感が続く方は、機能性ディスペプシア(FD)や過敏性腸症候群(IBS)など、機能性消化管障害の可能性があります。これらは「気のせい」ではなく、脳腸相関が関わる治療の対象です。

当院では、まず血液検査・腹部超音波などで器質的な原因がないかを確認した上で、症状のタイプに合わせた薬物療法と生活指導を行います。胃カメラ・大腸カメラなどの内視鏡検査が必要と判断した場合は、近隣の消化器内科・内視鏡専門医療機関へご紹介しますので、安心してご相談ください。


当院での対応について

当院では、「春になるとおなかの調子が悪くなる」「ストレスがかかると胃腸に出やすい」「検査で異常なしと言われたがつらい」といったご相談を内科・総合診療の立場からお受けしています。生活習慣の見直しアドバイス・必要に応じた薬の検討・専門科への紹介まで、一貫して対応します。

高血圧・糖尿病・脂質異常症などの生活習慣病で定期通院されている方が、「春になると胃腸の調子が崩れる」と感じている場合も、まとめてご相談いただけます。


新年度のスタートを、自分のペースで

新年度は、新しい学校・職場・生活リズムへの適応で、知らず知らずのうちに「頑張りすぎ」になりやすい時期です。胃腸の不調や倦怠感は、心身からのサインであることも多く、まずは生活習慣を振り返り、無理のない休息とセルフケアを意識してみてください。

「少し心配だな」と感じることがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。春のスタートを、皆様一人ひとりが心身ともに穏やかに過ごせるよう、お手伝いできればと考えています。


友成第二医院(文京区護国寺)/内科・整形外科・リハビリテーション科


参考

日本消化器病学会「機能性消化管疾患診療ガイドライン2020―過敏性腸症候群(IBS)(改訂第2版)」

厚生労働省 e-ヘルスネット「食物繊維の必要性と健康」

厚生労働省e-ヘルスネット「食物繊維」

前の記事へ
次の記事へ
一覧へもどる

Reservations and Access

ご予約・アクセス

医療法人社団護友会 友成第二医院

〒112-0012 東京都文京区大塚5-40-18
 友成フォーサイトビル1F

アクセス:
東京メトロ有楽町線 護国寺駅 徒歩2分

外観のイメージ
診療時間
午前 9:00 
〜 12:00
午後14:00 
〜 18:00

※休診日 / 木曜日午後、土曜日午後、
日曜、祝日

※火曜、水曜は女性医師診察可